聖書にまつわるエトセトラ

聖書の中の実

聖書の中には、 たくさんの「木の実」 や「果物」が登場します。現代の私達も生活にも馴染みのあるものも多く、古くから栽培されていたという歴史に驚かされるのと同時に、当時の生活を偲ぶ貴重な資料として見ることができます。霊的な比喩として記述されることもあり、神様の隠された意図を象徴するものでもあります。

【ざくろ】

エジプト、 小アジア、 アルメニア、ペルシャ、が原産地。苦味を含んだ甘い果汁が珍重された。旧約聖書ソロモンの時代より、清涼飲料や氷菓子、酒を作るのに広く用いられ、また生のままで食用とした。果皮は、染料、薬に使われる。

【いちじく】

アラビア南部原産。イスラエルを祝福する7つの産物の一つ。平和と豊穣の象徴。押し固めた干しいちじくは、長旅の携帯栄養食品だった。※聖書の中で終末・再臨のたとえとして関連づけられる。

【オリーブ】

地中海沿岸原産。 オリーブはモクセイ科の植物で、 樹高6~10mの常緑樹。 どんな荒れ地にもよく耐えて生育する。 果肉はもちろん、調味料としてまた、高価な油脂がとれることから重宝された。不乾性油としてイスラエル民族にとっては、貴重な生活必需品。外用薬、化粧液、灯火用燃料としても利用された。また旧約時代の礼拝儀式においては、王や祭司、預言者がその職に就く際、神による任職と聖なる務めのための特別のしるしとして、オリーブ油が頭に注がれた。これを「油注ぎ」と言う。※ちなみに聖書の中の聖霊の油の意味でもオーブオイルが表現されることがある。

【ぶどう】

疲労回復のための果物として人気が高かった。干しぶどうは保存食。ぶどうからつくられる『葡萄酒』はのちにキリストの血に相当額する地位が与えられ、聖餐式に用いられた。※新約聖書イエス様の例え話によく用いられている。

「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。」
                                                        (ヨハネ15:5)

【ナツメヤシ】

(日本名椰子、英名パルム)北部アフリカ原産。その実は、椰子の実、またはデーツと呼ばれ、とても甘い。燥させると長期保存できる。非常に栄養価が高い。口語訳では、これをシュロと訳している。 旧約聖書でエリコは「しゅろの町」として知られ (申命記34:3)、 多くのナツメヤシの木が自生している。ソロモンの神殿のとびら、支柱、鏡板、拝殿には、飾りのモチーフとして、ケルビムとしゅろの木が刻まれていた。※神様の勝利と栄光のシンボルとして描かれている。

「正しい者はなつめやしの木のように栄え、レバノンの香柏のように育ちます。彼らは主の家に植えられ、われらの神の大庭に栄えます。彼らは年老いてなお実を結び、いつも生気に満ち、青々として、主の正しいことを示すでしょう。」                                          (詩篇92:12-14)

【アーモンド】

アジア西南部原産。バラ科さくら属の落葉高木。ビタミンEと豊富な食物繊維。ポリフェノールを多く含む。その効能は紀元前から認められており、大事なエネルギー源だった。 創世記、出エジプト記、民数記の3記、伝道者の書、エレミア書の2つの伝道書に合計9節の出典がみられるが、その象徴する所は多様で、豊かさ(多産)、神の祝福(約束、あるいは奇跡)、価値ある贈り物、神へ捧げる聖なる燭台、神の復活、目覚め(再生/春の訪れ)、神が見張っている事(神の目)と非常に宗教的には重要な要素を象徴している。

「明くる日、モーセが掟の幕屋に入って行き、見ると、レビの家のアロンの杖が芽を吹き、つぼみを付け、花を咲かせ、アーモンドの実を結んでいた。」            (民数記17:23)